「何度か求人を出しているのに、まったく応募がない」

そんな悩みを抱える車屋は少なくありません。実は、応募が来ない最大の原因は「仕事内容や職場の雰囲気が伝わっていない」ことにあります。

多くの求人ページでは、

• 募集職種や給与、勤務時間のみ
• 会社概要のコピーペースト
• 写真がほとんどない

といった形式的な情報だけが掲載されています。

しかし、求職者が知りたいのは「どんな人が働いているのか」「どんな雰囲気の職場なのか」「成長できる環境なのか」という"中身"の部分。特に若手整備士や転職希望者にとっては、職場選びの決め手は「人」と「雰囲気」。その魅力を伝えられなければ、応募意欲は湧きません。

つまり、求人ページは単なる募集告知ではなく、「会社の魅力を伝える採用の入り口」として作る必要があるのです。

採用につながる求人ページには、いくつかの共通点があります。特に所沢市のような地域密着型の車屋では、以下の３つのポイントを意識するだけで、応募率が大きく変わります。

① 写真と人の"雰囲気"で職場を伝える

文字だけでなく、スタッフの表情や工場内の様子を写真や動画で伝えることが重要です。実際に働く人の笑顔や整備風景があると、「自分もここで働けそう」という安心感を与えられます。プロのカメラマンに依頼できなくても、スマホで自然な作業風景を撮影するだけでも十分効果的です。

② 仕事内容・1日の流れを具体的に書く

「整備士募集」だけでは仕事内容が曖昧です。「一般整備・車検整備・中古車販売の準備など、1日3～5台の車を担当」といったように、1日のスケジュールや作業内容を具体的に書くことで、求職者は自分の働くイメージを持ちやすくなります。

また、経験者・未経験者それぞれへのメッセージを分けて記載すると、幅広い層にアピールできます。

③ "地域×職種"キーワードを盛り込むSEO対策

求人ページもSEO対策が重要です。「所沢市+整備士+求人」「所沢+車屋+採用」などのキーワードをタイトルや本文に自然に入れることで、検索結果に表示されやすくなります。

求人広告に頼らず、自社サイトから応募を得るには、地域と職種を明確に掛け合わせるSEO設計が欠かせません。

最後に、所沢市の近隣都市で実際に求人ページを改善し、応募数を増やした事例をご紹介します。

事例①：中古車販売店A社

以前は求人広告に掲載しても応募が月1件以下。そこで、自社ホームページ内に新たに求人ページを新設し、スタッフ紹介や整備風景を掲載。「地域で愛される整備工場」というコンセプトを前面に出し、所在地の特徴や地域イベントへの参加状況を掲載したところ、ページ公開から1か月で近隣に住む人材から3件の応募があり、うち1名が採用に至りました。

事例②：整備工場B社

従業員3名の小規模工場。求人情報を更新していなかったため、Google検索でも表示されず。「地域名＋整備士＋求人」というキーワードを意識してタイトルと本文を作成し、職場での1日のスケジュールや代表のメッセージを追加したところ、検索順位が上昇。加えて、シフト制勤務などワークライフバランスを考えた労働環境を新たに掲載。その結果、半年間で応募が5件に増加しました。

事例③：旧車専門店C社

高い技術を持つ整備士を求めていたが、応募が集まらない状態が続いていた。そこで求人ページで「技術を磨ける環境」「最新設備完備」「将来の独立開業も支援」という訴求軸で再構成。加えて、レースイベントへの参加状況や日頃の仕事中の動画を掲載したことで、応募者の質が向上し、若い人材採用に成功しました。

これらの事例に共通しているのは、「求人ページ＝情報掲載」ではなく、「自社の魅力を発信するメディア」として活用している点です。